【5月24日 AFP】米国体操連盟(USA Gymnastics)の最高経営責任者(CEO)らは23日、元チームドクターのラリー・ナサール(Larry Nassar)被告による五輪選手らへの性的虐待事件は「軽蔑されるべきもの」だとして米下院の公聴会で謝罪し、選手の安全を最優先事項とすることを誓った。

 昨年12月に米体操連盟の会長とCEOに就任したケリー・ペリー(Kerry Perry)氏は「何をするにしても、まず選手の安全が最優先でなくてはなりません」「皆さまと同様、私も(ナサール被告による)軽蔑すべき罪にぞっとし、心を痛めました。このおぞましい行為の被害に遭った全ての人々に謝罪したいです」と語った。

「誤解なさらないようにしていただきたいのは、あのような日々は過ぎ去ったということです。このようなことが二度と起こらないよう、米国体操連盟は一新されたリーダーシップと決意を胸に新たな道を歩み始めています」

 また、米国水泳連盟(USA Swimming)のトップらも出席した下院エネルギー・商業委員会(House Energy and Commerce Committee)公聴会での証言で、米国オリンピック委員会(USOC)の暫定CEOを務めるスザンヌ・ライオンズ(Susanne Lyons)氏は、「五輪コミュニティーは守られるべきだった人々を見捨ててしまいました」「これは恐ろしく、そして許されないことです。今一度、被害に遭われた方と、そのご家族に謝罪したいです」と述べた。

 現在54歳のナサール被告は、体操米国代表のチームドクターとしてのほか、ミシガン州立大学(Michigan State University)に勤務していた際に数百人の少女や女性に性的虐待をしていたとして、実質的な終身刑を言い渡されている。(c)AFP/Chris Lefkow