【5月24日 AFP】イタリア・セリエAのナポリ(SSC Napoli)は23日、マウリツィオ・サッリ(Maurizio Sarri)監督に代わって、来季の新指揮官にACミラン(AC Milan)やレアル・マドリード(Real Madrid)を率いたカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)氏が就任すると発表した。クラブと3年契約を結んだアンチェロッティ新監督は、28年遠ざかっているリーグタイトルをクラブにもたらすと約束した。

 ナポリは今季、サッリ監督の下でユベントス(Juventus)にわずかに及ばない2位でリーグ戦を終えた。クラブはアルゼンチンのレジェンド、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)が在籍した1987年と1990年にリーグを制しているが、以降は優勝から遠ざかっている。

 アンチェロッティ氏は、23日にナポリのアウレリオ・デ・ラウレンティス(Aurelio De Laurentiis)会長と話し合いを重ねた末、契約を結んだ。映画プロデューサーでもある会長が、話し合いの後にツイッター(Twitter)でサッリ監督の退任を発表し、続けて指で銃を作った自身とアンチェロッティ氏が背中合わせで立っている写真を投稿した。

 アンチェロッティ氏は自身のウェブサイトで、「自分の国、そしてイタリア有数のクラブに戻れてとてもうれしい。挑戦に胸を躍らせているし、サッカーの新たな1ページを開く準備はできている」と話した。さらに「信じられないファンのいる特別な町のチームの監督になれて、本当にうれしいし光栄だ」ともコメントし、「ナポリをセリエAとチャンピオンズリーグの頂点に再び導くこと」を目標に挙げた。

 アンチェロッティ氏はミランやチェルシー(Chelsea)、レアルといったクラブを率い、その後バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)の監督に就任したが、2017年9月に解任された。

 同氏の元には、欧州やアジアの各クラブ、さらにはイタリア代表からも監督就任のオファーが届いていたが、リーグ優勝1回、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇2回を達成したミランを離れた2009年以来となるイタリア復帰を決めた。報道によると年俸は650万ユーロ(約8億3000万円)で、コーチングスタッフには息子と義理の息子も入閣する。

 アンチェロッティ新監督誕生の知らせの後には、フランス・リーグ1のニース(OGC Nice)に所属するマリオ・バロテッリ(Mario Barwauh Balotelli)が、ナポリへ移籍するといううわさもイタリアで報じられている。

 ニースとの契約が6月いっぱいで満了する27歳は、以前から移籍希望を口にしている。そのバロテッリに対し、ドリース・メルテンス(Dries Mertens)や主将のマレク・ハムシク(Marek Hamsik)の退団が取り沙汰されているナポリが関心を抱いているようで、憶測を裏付けるかのように、クラブはバロテッリのインスタグラム(Instagram)をフォローし始めた。

 バロテッリは、娘と元恋人がナポリに住んでいることもあって、以前からイタリア南部のクラブへの移籍がうわさされていた。国内メディアによると、バロテッリにはドイツのボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)やフランスのオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)、イタリアのASローマ(AS Roma)も興味を示しているという。(c)AFP/Emmeline MOORE