【5月24日 AFP】イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)は23日、22年間チームを率いたアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督の後任に、今季までフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint GermainPSG)を指揮したウナイ・エメリ(Unai Emery)監督が就任すると発表した。

 46歳のエメリ新監督には、ベンゲル前監督の下で閉塞(へいそく)感も見せていたアーセナルを立て直す仕事が課される。2004年を最後にプレミア制覇から遠ざかっているアーセナルは、今季は優勝したマンチェスター・シティ(Manchester City)と勝ち点37差の6位に終わり、2年連続で欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の出場権を逃した。

 ベンゲル前監督は、偏りのあるメンバー編成のバランスを取り切れなくなった末、退任を余儀なくされた。本拠地エミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)で記者の前に姿を現したエメリ新監督は、現有戦力にアピールの機会を与えると話したが、新戦力を獲得して停滞しているチームに活力を吹き込むとも明言しており、「新たな未来」を作るためには大ナタを振るう可能性もある。

「私にとっても大きな挑戦だが、これまでにも大きなプロジェクトに携わった経験はある。ここはビッグクラブで、非常に優れた選手がそろっているが、われわれは変化が必要だと感じている。ちょっとしたこと、何人かの選手が必要だ」

「選手とは直接会って、全員と個別に話したい。2年連続でチャンピオンズリーグを逃している中で、クラブ一丸となってプレミア一、さらには世界一のチームを目指すことが非常に重要だ」

 難しい仕事を任されたエメリ新監督だが、アーセナルの指揮官就任は自身にとっても大きなチャンスだと強調している。

「これはビッグプロジェクトで、アーセン・ベンゲルの後にここへ来て働けることを誇りに思う。私のキャリアは、これまでも毎年新しい課題と向き合いながら成長することの連続だった。今回の挑戦は、私にとっては夢の実現だ」

 今季PSGで国内3冠を達成したエメリ新監督は、自身がベンゲル前監督の後任にふさわしい人物だとアーセナルの理事会を説き伏せ、年俸600万ポンド(約8億8000万円)で契約を結んだと報じられている。

 来季の目標を問われた指揮官は「すべてのタイトルを争うことが目標になると思う。アーセナルも、そして私もこれまでそうしてきたし、その流れを続けたい。優勝するとここで約束することはできないが、団結して全力で仕事に取り組むことは約束する」とコメントした。(c)AFP/John WEAVER