【5月24日 AFP】スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)を今季限りで退団するアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)は23日、ツイッター(Twitter)で、「友人」の三木谷浩史(Hiroshi Mikitani)氏と共に「新しいホームに向かっている」と投稿し、三木谷氏が所有するJリーグ1部(J1)のヴィッセル神戸(Vissel Kobe)に移籍先が決定したことを示唆した。投稿には、三木谷氏と共に自家用ジェット機内で撮影されたとみられる写真が添えられている。

 4月にイニエスタは今季限りでバルセロナを退団すると発表し、リーグ優勝9回、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇4回など、22年の輝かしいキャリアを過ごしたクラブに別れを告げることを決めた。

 移籍が実現すれば、イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)でもプレーし、昨季途中にトルコのガラタサライ(Galatasaray)から神戸へ加入したルーカス・ポドルスキ(Lukas Podolski)とチームメートになる。神戸には、バルセロナファンの愛着も強く、イニエスタにとっても憧れの選手の一人だったミカエル・ラウドルップ(Michael Laudrup)が在籍していたこともある。

 神戸は昨季9位で、今季はリーグ戦15試合を終えてここまで6位。スペイン代表でW杯南アフリカ大会(2010 World Cup)優勝を決めるゴールも奪ったイニエスタが、この夏の補強の目玉として注目を集めていた。三木谷氏が創業し、最高経営責任者(CEO)も務める楽天(Rakuten)は、バルセロナのトップスポンサーでもある。

 イニエスタは当初、中国スーパーリーグ(1部)の重慶当代力帆(Chongqing Dangdai Lifan)などが移籍先の候補として名前が挙がっていたが、重慶が獲得を否定している。神戸も当初は加入を否定していた。

 リーグ創設当初は、ブラジルのレジェンドであるジーコ(Zico)氏や元イングランド代表のギャリー・リネカー(Gary Lineker)氏ら世界的なスターもプレーしていたJリーグだが、このところは豊富な資金力を武器に、ベテランを中心としたビッグネームを集める中国の前に影が薄い印象もあった。その中で、スペインとバルセロナの至宝であるイニエスタの加入は、実現すればJリーグ史に残る大物の参戦となり、リーグとしても大きな看板選手が生まれることになる。(c)AFP