【5月23日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は22日、チームの新指揮官に今シーズンまでフランス・リーグ1のニース(OGC Nice)を率いたルシアン・ファーブル(Lucien Favre)監督を招へいしたと発表した。2020年6月30日までの2年契約となる。

 ドルトムントのミヒャエル・ツォルク(Michael Zorc)スポーティング・ディレクター(SD)は「今夏に新たなスタートを切るスポーツ部門にとって、ルシアン・ファーブル氏の監督としての働きは重要な要素となる。監督のプロフェッショナルな資質に大きな敬意を払っている」と話した。

 2013年には当時のユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督の下で欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)の決勝に進出したドルトムントだが、今季は優勝したバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)と勝ち点29差のリーグ4位で辛うじて同大会の出場権をつかむにとどまり、2017年12月に就任したペーター・シュテーガー(Peter Stoeger)前監督とも契約を延長しなかった。

 ファーブル監督はスイス出身の60歳。ブンデスリーガでの経験が豊富な指導者で、2008-09シーズンにはヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)を4位に導き、2011-12シーズンには最下位に沈んでいたボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)の指揮官に就任すると、クラブを降格の危機から救い、その後はチームを中上位に定着させた。

 ファーブル監督は「ボルシア・ドルトムントの指導は魅力的なタスクだし、喜んで引き受ける。これから皆で一丸となって新しいチームをつくっていきたい。BVBは欧州でも有数の面白いクラブに数えられているし、最も良く知るブンデスリーガに戻れるのをうれしく思う。このリーグのことはニースにいた2年間も常にチェックしていた」と話した。

 ファーブル監督は昨季、ニースをリーグ3位に導いたが、欧州チャンピオンズリーグでは昨年8月のプレーオフでナポリ(SSC Napoli)に敗れて本戦には出場できなかった。今季のリーグ戦は序盤にもたついたのが響き、最終節のオリンピック・リヨン(Olympique Lyon)戦に敗れた結果、欧州カップ戦出場の可能性が完全になくなっていた。(c)AFP