【5月22日 AFP】アフリカ中部ブルンジの選挙管理委員会は21日、ピエール・ヌクルンジザ(Pierre Nkurunziza)大統領(54)の在任を最長2034年まで可能にする憲法改正の是非を問う17日の国民投票の結果を発表し、賛成73%、反対19%だったと明らかにした。2005年から政権の座にあり続けるヌクルンジザ氏は、改憲によって大統領職をさらに2期務めることが可能となる。

 選管によると投票率は96%。投票全体の4%は無効票で、0.27%を占める海外居住者の票は結果に含まれていない。開票結果は暫定的なもので、憲法裁判所が9日以内に正式なものと認める手続きを行うという。

 国民投票をめぐっては恐怖と抑圧の下で実施されたとして反対派や人権団体が非難の声を上げていたが、地方部で今なおヌクルンジザ氏が支持を得ており、さらに反対派やメディアや市民に対する取り締まりも3年続いていることから、改憲は承認されるとの見方が大勢を占めていた。

 またブルンジでは今月に入り、有権者に棄権を呼び掛けた者に最大3年の禁錮刑を科すとする大統領令が出されていた。

 ヌクルンジザ氏は憲法が定める大統領職2期の任期制限に反し、2015年に3選出馬を強行し当選。同国を政治危機に陥れた。

 アフリカではヌクルンジザ氏のほか、ルワンダのポール・カガメ(Paul Kagame)大統領やウガンダのヨウェリ・カグタ・ムセベニ(Yoweri Kaguta Museveni)大統領、カメルーンのポール・ビヤ(Paul Biya)大統領も政権の座を維持するため改憲に踏み切っている。(c)AFP