【5月22日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)のサンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)が、球団のダンスチーム「シルバーダンサーズ(Silver Dancers)」を解散し、代わりに「家族向け」の男女混合エンターテインメント集団を起用する計画を発表した。NBAの球団が、女性だけで構成されるダンスグループを解散するのは今回が初めて。

 解散の理由については明らかにされていないが、地元メディアは「ファンの関心の欠如」が今回の決断を招いたと報じている。スパーズによると、今後はアクロバットやダンス、タンブリングなどのパフォーマンスをする35人の集団「ハイプチーム(hype team)」に取って代わるとされている。

 ダンスチームのメンバーは今回の決定に衝撃を受けており、ダンサーの一人であるアレクシス・ボニーヤ(Alexis Bonilla)さんはツイッター(Twitter)で「本当に心を痛めているし、心から愛しているチームに対して言葉がない」「一生忘れない年になった。私たちが残したレガシーは永遠に消えないでしょう」とコメント。別のダンサーも「まだ頭で処理しきれていない。とにかく本当にショック」とつづっている。

 今回の動きは、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)告発運動「#MeToo(私も)」に伴い、女性による米国プロスポーツ界のチアリーディングやダンスパフォーマンスに厳しい目が多く向けられている中で決まったもので、今月初めには、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のワシントン・レッドスキンズ(Washington Redskins)がチアリーダーに対する扱いをめぐって批判を浴びていた。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、レッドスキンズのチアリーダー36人のうち数人が、コスタリカで行われた写真撮影でトップレスやボディーペイントの撮影を強いられたとされており、一部の女性は、スポンサーや特別観覧席のチケット購入者らの男性には立ち合いが認められていたと主張している。(c)AFP