【5月22日 AFP】サッカー元イタリア代表のスター選手、アンドレア・ピルロ(Andrea Pirlo)氏の引退試合が21日、同国ミラノにあるサンシーロ・スタジアム(San Siro Stadium)で行われ、パオロ・マルディーニ(Paolo Maldini)氏をはじめ、ジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)、ロベルト・バッジョ(Roberto Baggio)氏、フランク・ランパード(Frank Lampard)氏らそうそうたるスターが、世界中から参加した。

 スタジアムに詰めかけた5万人のファンからスタンディングオベーションを受けた39歳のピルロ氏は「この素晴らしいエンターテインメント、スポーツ、チャリティーの夜を楽しむため、スタジアムに駆け付けてくれた全ての人に感謝したい」と述べ、この日の開催を選択した理由については「自分の背番号が21で、デビューしたのが5月だったから5月21日を選んだ」と説明した。

 フィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)氏がハットトリックを記録し、最終的に7-7で終わった試合の終盤では、現在ユベントス(Juventus)のユースチームでMFとしてプレーしているピルロ氏の15歳の息子ニコロ(Nicolo)さんも出場し、ピルロ氏も「彼は楽しんでいたし、私もハッピーだ。彼もサッカーができて幸せに違いない。世界で最も素晴らしいものだからね。将来については、これから様子を見ていくよ」と喜んだ。

 また、この日はベンチに座ったコーチ陣にも申し分ないタレントがそろい、ACミラン(AC Milan)のカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)元監督とユベントスのマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)現監督が両軍を率いた。

 イタリア代表として通算116キャップを誇り、2006年のW杯ドイツ大会(2006 World Cup)を制したピルロ氏は、昨年11月に現役を引退。ブレシア(Brescia Calcio)でキャリアを始めた同選手は、インテル(Inter Milan)、ACミラン、ユベントスを渡り歩き、2度の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇に加えて6度のリーグ優勝を経験した。

 その後、米メジャーリーグサッカー(MLS)のニューヨーク・シティFC(New York City FCNYCFC)へ戦いの場を移したピルロ氏は、コーチング業への関心を示しており、この日も「何をすべきか考える時間はある。まだやめたばかりで、ピッチが恋しいといったこともない。将来はコーチをしている可能性もある」とすると、「昔のチームメートも皆、コーチにはなりたくないと言っていたが、結局はなっているからね」と話した。(c)AFP