【5月21日 AFP】テニス、イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2018)の男子シングルス決勝でアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を6-1、1-6、6-3で破ったラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は試合後、自身11度目のタイトル獲得が懸かる全仏オープンテニス(French Open 2018)は「別物」だとして、大会通算8度目の優勝となった今回のタイトルに大した影響力はないとの考えを示した。

 イタリア・ローマで開催された今大会にトップシードとして臨んだナダルは、20日に行われた決勝で最終セット一時1-3とリードを許しながらも、2度の雨天中断をはさんで息を吹き返し、最後は4ゲーム連取でマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)通算32度目の優勝を果たした。

 ズベレフの大会連覇を阻み、21日発表の最新世界ランキングで1位に返り咲いたナダルは、この日の勝利でクレーコートでの戦績をオープン化以降では最高となる通算408勝36敗としており、27日開幕の全仏オープンではモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters)とバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell)に続き、自身11度目の栄冠を目指す。

 しかし現在31歳のナダル本人は、今季の四大大会(グランドスラム)2戦目となるローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では、自身がクレーで誇る圧倒的な力もあまり大きな意味を持たないと考えている。

 ズベレフとの戦績を5戦全勝とし、試合後の同選手に「クレーにおける史上最高の選手であり、みんながそれを目の当たりにしたと思う」と言わしめたナダルは、「パリ(全仏オープン)のコンディションは全く別物。優勝しようが、敗れようが、ここで起きたことがパリでの結果に大きな影響を及ぼすとは思わない」と話した。「でも常に勝利は勝利。もちろん、負けるより勝つに越したことはないけどね」 (c)AFP/Scott WILLIAMS