【5月22日 CNS】中国では各地で高温が続き、企業の従業員に対する高温手当の支給が始まった。江蘇省(Jiangsu)、天津市(Tianjin)などでは手当が値上げされた。

「防暑降温措施管理方法」によると、最高気温35度以上での屋外作業や、気温を33℃以下に下げられない場所での作業には、会社から高温手当を支給することが定められている。

 江蘇省では毎月の高温手当が200元(約3500円)から300元(約5200円)に、天津市は毎月168元(約2900円)から178元(約3100円)に引き上げられた。

 しかし、上前をはねる企業などが問題になり、各地で労働者を守るための措置が打ち出されている。

 山東省(Shandong)では、会社が高温の環境下で労働者を強制的に働かせたり高温手当を支払わなかったりした場合、省の人力資源社会保障部門から改善命令が出され、改善が見られなかった場合は2000元(約3万4800円)以上2万元(約34万8000円)以下の罰金のほか、刑事責任が追及される場合もある。

 また、江蘇省など各地の政府は、飲料や薬品などの現物支給を高温手当の代わりとすることを禁止している。また、高温のためにやむを得ず作業を停止したり、作業時間が短縮された場合も、その分の賃金を給料から差し引くことはできないなどの取り決めを発表している。(c)CNS/JCM/AFPBB News