【5月21日 AFP】(更新)南米ベネズエラの大統領選挙は20日、投開票が行われ、現職のニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の再選が確実となった。同国の選挙管理当局が明らかにした。一方で野党側は選挙の無効を訴えており、今年中に改めて選挙を行うよう求めている。

 全国選挙評議会(CNE)のティビサイ・ルセナ(Tibisay Lucena)議長によると、9割以上が開票された時点でマドゥロ氏は67.7%の票を獲得。一方で最大のライバル、元軍人のエンリ・ファルコン(Henri Falcon)氏の得票率は21.2%に留まった。選挙前の最後の世論調査では2人の対決は接戦と予想されていた。

 深刻な経済危機に国民があえぐ中、投票率は46%にとどまった。マドゥロ氏は2期目、任期6年の大統領職を継続することとなる。

 当確判明後、大勢の支持者が集まった首都カラカスにある大統領府ミラフロレス宮殿(Miraflores Palace)前に姿を現したマドゥロ氏は自身の勝利を「歴史的実績」と称賛。また「これまで68%の票を得た大統領候補はいない」と強調した。

 一方、ファルコン氏は選挙結果の発表を待たずに記者会見を行い、「この選挙を有効とも真実とも認めない」と主張。「我々には選挙はなかったも同然だ。新たな選挙を行わなければならない」と訴え、改めて従来通りの選挙を11月か12月に行うよう求めている。

 マドゥロ政権は今回の選挙を予定より数か月前倒ししたため、国際社会は強く非難。主要野党が選挙をボイコットする動きに出た。(c)AFP