【5月21日 AFP】深刻な経済危機にあえぐ南米ベネズエラで20日、大統領選挙の投票が行われた。野党がボイコットを呼び掛け、国際社会から大きな非難が集まる中、低支持率の現職ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の再選の可能性が濃厚となっている。

 ハイパーインフレ、食料や医薬品の不足、犯罪の増加、水道・電気・輸送網のまひで、暴力的な混乱状態に陥っている同国で、マドゥロ大統領の不支持率は75%に達している。

 最新の世論調査によると、マドゥロ大統領は最大のライバル、元軍人のエンリ・ファルコン(Henri Falcon)氏と接戦。ただファルコン氏は最大野党の支持獲得に失敗して分裂を招き、同党は選挙のボイコットを呼び掛けている。

 投票率は低いとみられていることから、選挙当局と軍部を掌握しているマドゥロ氏の余裕の勝利が予想されている。午前6時(日本時間同午後7時)から始まった投票は、午後6時(同翌午前7時)に締め切られた。(c)AFP/Maria Isabel SANCHEZ