【5月22日 AFP】サッカースペイン代表のフレン・ロペテギ(Julen Lopetegui)監督は21日、2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)に向けた最終登録メンバー23人を発表し、イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に所属するアルバロ・モラタ(Alvaro Morata)が代表から外れ、プレミア1年目で不本意な結果に終わった代償を支払うことになった。

 スペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico Madrid)でプレーするジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)と並ぶFW陣として、ロペテギ監督はモラタの代わりにイアゴ・アスパス(Iago Aspas)とロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)を選出し、「スペインの戦力からすると決断は常に難しい。われわれは特質の違う3選手を選ぶことになった。前線の4人は望んでいた布陣とは違うものになった」と述べた。

 チェルシーからはマルコス・アロンソ(Marcos Alonso)とセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)の2人も最終メンバーには含まれなかった。しかしながら、25歳のモラタが劇的に調子を落として代表に選ばれなかったのは意外なことではなかったにせよ、この結果はかなり衝撃的なニュースとなった。

 モラタはチェルシーに移籍して最初の7試合で7得点を記録したものの、背中の故障がプレーに影響を及ぼしたとみられ、シーズン後半の22試合ではわずか3得点に終わっていた。ロペテギ監督は「選手には説明している。具体的な名前を明かすつもりはないが、なぜ自分がリストに入らなかったのか、私から話す必要があった選手もいる」と説明した。

 それとは対照的に、セルタ(Celta de Vigo)のアスパスはスペイン勢でリーグ最多の22得点を挙げており、バレンシア(Valencia CF)のロドリゴとともに目覚ましい活躍をみせている。W杯でグループBに入っているスペインは、6月15日に行われるポルトガルとの初戦でコスタが先発すると予想されているが、アスパスもそのスピードと直線の走力からすれば魅力的な選択肢になる。

 今回の代表争いでは、今年3月に行われたアルゼンチンとの親善試合で代表デビューを果たしたばかりのアロンソが、アーセナル(Arsenal)でプレーするナチョ・モンレアル(Nacho Monreal Eraso)に敗れた一方で、ファブレガスはセルヒオ・ブスケッツ(Sergio Busquets)ら選手層の厚い中盤からこぼれ落ちた形となった。GK陣は予想通りダビド・デ・ヘア(David de Gea)をはじめ3人が名を連ね、DF陣はセサル・アスピリクエタ(Cesar Azpilicueta)を含めて8人が選出された。

 ロペテギ監督は「23人に絞るのは非常に難しく、いくつか迷いもあった」とすると、「しかし、これが最もバランスが取れており、W杯で最も頼りになる布陣であると決断した」と述べた。