【5月19日 AFP】ラグビー日本代表とスーパーラグビー(Super Rugby)のサンウルブズ(Sunwolves)で指揮官を務めているジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)ヘッドコーチ(HC)は18日、来年日本で開催されるラグビーW杯(Rugby World Cup 2019)の招集メンバーとして、五郎丸歩(Ayumu Goromaru)は完全に構想外であると明言した。2015年のイングランド大会(Rugby World Cup 2015)では英雄的な活躍をみせた同選手だが、2大会連続でW杯に出場することは絶望的となっている。

 現在32歳の五郎丸は、通算2度のW杯優勝を誇る南アフリカに日本が大番狂わせを演じた2015年大会での活躍で、世界で最も稼ぐ選手として評価されていた。しかし、スーパーラグビーのレッズ(Queensland Reds)やフランスリーグ・トップ14のRCトゥーロン(RC Toulon)では不本意な結果に終わり、古巣のヤマハ発動機ジュビロ(Yamaha Jubilo)に復帰したものの、スターの輝きは影を潜めている。

 来年のW杯で五郎丸がメンバー構想に入っているかどうかについて、ジョセフHCはAFPの取材に対し、「彼は(2015年の)W杯以降、構想から外れている」と回答。ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)は2015年大会のプールステージで3勝したにもかかわらず、初の決勝トーナメント進出を逃しており、同指揮官は来年のW杯で大胆にも8強入りを目指している。

 ジョセフHCは19日にスーパーラグビーのストーマーズ(Stormers、南アフリカ)戦を控えている香港で行われたインタビューで、「ベスト8入りを目指している。絶対にできると考えている」とすると、「最近の数年間ではティア1のチームとも対戦してきた。昨年11月の敵地でのフランス戦は引き分けたが、勝てた試合だった」と述べた。

 先日スペイン、ルーマニア、そしてベルギーが資格のない選手をプレーさせたとしてW杯本大会の出場権を取り消され、ロシアが繰り上がって日本と同組に入ったことについて、ジョセフHCは計画にマイナスの影響はないとしており、「相手はどこであろうと関係なく、厳しい大会になる。それがW杯であり、誰もが大会に向けてコンディションをピークに合わせてくる」と語った。

 ジョセフHCはまた、W杯の招集メンバーに関してすでにほとんど決めてあるとしており、南アフリカ出身のFWグラント・ハッティング(Grant Hattingh)が来年日本代表の資格を取得すれば、同選手をリストに加えるとしている。(c)AFP/Talek HARRIS