【5月19日 AFP】12日投票のイラクの連邦議会選挙は19日朝、最終開票結果が発表され、イスラム教シーア派(Shiite)指導者のムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師の政治勢力「改革への行進(Marching Towards Reform)」が最多議席を獲得した。

 2位につけたのはイランの支援を受けてイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と戦った元民兵らの「征服連合(Conquest Alliance)」で、今回の選挙で最も有利だとみられていたハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相の政党連合は3位に終わった。

 棄権が記録的な数に上り投票率がわずか44.52%にとどまった今回の選挙で、サドル師と共産主義者が組んだ改革への行進は54議席を獲得した。征服連合は47議席、アバディ首相率いる勝利連合(Victory Alliance)は42議席を獲得した。

 米主導の2003年のイラク戦争後にサダム・フセイン(Saddam Hussein)政権が打倒されたことを受けイラクでは特定の勢力に議席が集中しないよう制度が修正された。最多議席を獲得したサドル氏の勢力も過半数には届いておらず、現在の制度の下で連立政権の樹立に向けた交渉が行われることになる。(c)AFP