【5月18日 AFP】19日に執り行われる英ヘンリー王子(Prince Harry)と米女優メーガン・マークル(Meghan Markle)さんの結婚式を前に、移民が多く暮らす首都ロンドンのブリクストン(Brixton)地区では、メーガンさんの王室入りによって、人種に固執しない社会の実現が一歩近づくのではないかとの期待が高まっている。

 メーガンさんは、現代においては初の異なる人種間に生まれた英王室メンバーとなる。ブリクストン・マーケットで食料雑貨店を営むカリブ系移民のエスメ・ソー(Esme Thaw)さんは、メーガンさんの王室入りについて「私たちにも居場所があると思わせてくれる」のだと話した。

「私たちは、黒人だとか白人だとか意識する必要はないんです」とソーさん。「そんなことはやめなくては。ただ、1人の人間として相手を見ましょう」

 ブリクストンは、1948年に「ウィンドラッシュ(Windrush)号」という船で英国にやってきた「ウィンドラッシュ世代」と呼ばれるという移民たちが最初に定住した地で、英国におけるアフリカ・カリブ系コミュニティーの中心地となってきた歴史的経緯がある。

 ヘンリー王子とメーガンさんは1月、ブリクストンを訪問し、ヒップホップやレゲエ、ハウスミュージックを主に選曲する若者運営のラジオ局の前で大勢の人々から「大好き!」などの歓声と共に迎えられていた。(c)AFP/James PHEBY