【5月16日 AFP】米グーグル(Google)が米軍の無人機(ドローン)の監視機能を強化する人工知能(AI)の技術開発をやめるよう求める嘆願書に、同社の社員の多くが署名していたことが明らかとなった。その数は4000人近くに上ったとされ、報道によると米軍への協力に抗議し、会社を去った職員たちもいたという。

 嘆願書はグーグルに「戦争ビジネス」から手を引くよう訴える内容で、3か月ほど前に社内で出回り始めたという。今週この内容を報じたテクノロジー関連サイト「ギズモード(Gizmodo)」によると、軍事用ドローンの画像認識機能を向上させる技術は倫理上問題があるとして、社員数十人が辞職する意思を示したという。

 グーグルは米国防総省向けの同開発プロジェクトに対する嘆願書に何が書かれていたのかについてはコメントしていないが、オンライン上に投稿されている嘆願書の内容には「グーグルは戦争ビジネスに加担するべきではない」と記されていた。

 また、嘆願書にはグーグルが開発プロジェクトを中止し、同社が請負先も含めて戦争に関するテクノロジーの開発を一切行わないことを示す明確な方針を作成し、公表・実行するよう求める文言もあった。(c)AFP