【5月16日 AFP】オランダの美術専門家が15日、2016年に競売で落札した肖像画が、これまで知られていなかった巨匠レンブラント(Rembrandt)の作品だったことが分かったと明らかにした。レンブラント作品の発見は40年以上ぶり。専門家はこの作品を約13万ポンド(約1900万円)で落札したが、実際の価値はそれをはるかに上回るとみられる。

 公表したのは美術商でもあるヤン・シックス(Jan Six)氏。1634年頃に描かれた「若い紳士の肖像(Portrait of a Young Gentlemen)」は、競売大手クリスティーズ(Christie's)が2016年末にロンドンで行った競売で落札した。

 シックス氏の報道担当者によると、同氏は実物を見て即座にレンブラントの作品だと見抜いたという。作品はこれまでに、レンブラントの専門家エルンスト・ファン・デ・ウェテリンク(Ernst van de Wetering)氏を含め、ほかの美術史家らによってレンブラントのものと認められている。

 作品には日付も署名もない。競売に掛けられる前に英国の貴族の一族が6代前後にわたって所有していたこと以外、来歴も知られていない。

 作品はエルミタージュ美術館アムステルダム別館(Hermitage Museum in Amsterdam)で16日から1か月間公開される。(c)AFP