【5月16日 AFP】「ザ・ライト・スタッフ(The Right Stuff)」「虚栄の篝火(The Bonfire of the Vanities)」などで知られる米国の作家トム・ウルフ(Tom Wolfe)さんが14日、ニューヨークの病院で死去した。88歳。

 代理人が明らかにした。感染症の治療を受けていたという。

 米エール大学(Yale University)大学院でアメリカ研究の博士号を取得した後、10年にわたって米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)など新聞業界で働く。その後、作家に転じ、ポップカルチャーからヒッピー運動、アートの世界、人種問題、金融まで、鋭い眼識と大胆な筆致で数多くの作品を生み出した。

 1979年のノンフィクション作品「ザ・ライト・スタッフ」は米国の有人宇宙飛行計画と宇宙飛行士を描き、ベストセラーに。フィリップ・カウフマン(Philip Kaufman)監督の手で映画にもなった。

 1980年代半ばから小説も執筆。87年の作品「虚栄の篝火」は高い評価を得て、90年にはトム・ハンクス(Tom Hanks)主演で映画化された。(c)AFP