【5月15日 CNS】香港メディアの10日の報道によると、香港の大富豪として知られる「長江」の李嘉誠(Li Ka-Shing)主席は同日のグループ会社の株主総会終了後に正式に引退し、関連会社の顧問に就任すると発表した。数億ドル規模とされる商業帝国の舵取りは、90歳を機に引退する「超人」こと李首席から、長男の李沢鉅(Victor Li)氏(54)へとバトンタッチされる。

「とても嬉しいです。自身は12歳から仕事を始め何十年と経過したが、今日の気持ちは普段とあまり変わない」 。李氏は10日早朝、地元メディアの電話取材に応じた。

 主席を引き継ぐ長男の沢鉅氏に話が及ぶと、「沢鉅の数十年におよぶ業務に自信が無いといえば、それは偽りになるだろう」と語り、自信を見せた。

 米経済誌フォーブス(Forbes)が今年1月に発表した香港富豪ランキングによると、李嘉誠主席は総純資産360億ドル(約3兆9000億円)で、20年連続で香港の富豪1位となった。純資産も前年比で18.81%増えている。

 現在、傘下の「長江」関連会社による事業は世界規模で、不動産、通信、ホテルなどを手掛け、50超の国・地域に32万人の社員を擁する。(c)CNS/JCM/AFPBB News