【5月14日 東方新報】中国・河南省(Henan)でインターネット配車サービス「滴滴出行(Didi Chuxing)」のタクシーを利用した客室乗務員の女性が運転手の男に殺されたとみられる事件で、鄭州市(Zhengzhou)公安局は12日早朝、同市内の川から男の水死体を発見した。警察の調べで、事件現場に残されていたDNAと、水死体のDNAが一致していたことがわかった。

■以前に苦情「容疑者からセクハラ受けた」、処理されず

 調べによると、水死体で発見された劉容疑者については以前、言葉によるセクハラがあったとして乗客から苦情が寄せられていたことも判明。滴滴のカスタマーサービスが何度も容疑者に電話をしたが、つながらなかったため、その後のクレーム処理を行っていなかった。

 劉容疑者はさらに、父親のアカウントを使って、違法にサービスを提供していたこともわかった。配車注文を受ける際には顔認証を受ける必要があるが、問題なく認証されていたという。

 滴滴は、夜間の顔認証システムが正常に作動していなかったことを認め、12日午前0時から1週間、全国の配車サービス業務を停止し、社内の改善を行うとしている。全運転手の情報を調査し直し、ふさわしくないと判断された運転手は登録から削除するなど、カスタマーサービスを全面的に見直す。