【5月13日 AFP】中国当局の拘束下で昨年7月にがんで死亡した民主活動家の劉暁波(Liu Xiaobo)氏の妻で、詩人の劉霞(Liu Xia)氏(57)との面会に訪れた欧州の外交官5人が、中国当局に面会を拒否されていたことが分かった。外交筋が13日、明らかにした。

 劉霞氏は劉暁波氏がノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した2010年以降、実質的な自宅軟禁の状態にあり、当局の監視下に置かれている。

 ここ最近、劉霞氏の精神的な健康状態が思わしくないとの懸念が浮上し、外交筋によると11日にフランスとドイツの外交官を含む代表団が同氏の自宅を訪問したものの、当局に敷地内への立ち入りを断られた。当局者らは外交官らの身分証を確認し、理由を告げることなく立ち入り禁止を命じたという。

 中国当局は、劉霞氏が日常生活の中で制限を強いられ、監視下にあるにもかかわらず、同氏は自由の身であると一方的に主張している。

 しかし劉霞氏の友人らによると、同氏は鬱(うつ)を抑えるために薬を服用し、心臓の疾患や失神で苦しんでいるという。また今月、同氏が長引く当局による拘束への抗議として「自宅で死ぬ」用意ができていると友人らに語っているとも報じられた。(c)AFP