【5月13日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2018)は12日、第8ステージ(プラーイアアマーレからモンテヴェルジーネ・ディ・メルコリアーノ、209キロメートル)が行われ、チームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は最後の上り坂で落車した。ステージはモビスター・チーム(Movistar Team)のリチャル・カラパス(Richard Carapaz)が制し、エクアドル選手としては初めてのジロステージ優勝を飾っている。

 激しい雨が落ち着いた後の最後の上り坂で、フルームはゴールまで残り5.5キロメートルほどのヘアピンカーブでハンドルを取られた。すぐに自転車にまたがりなおして先頭集団でフィニッシュしたフルームだが、2010年以来の参戦となるジロで自信がさらに揺らぐようなアクシデントに見舞われた。

 フルームは「道が非常に滑りやすく、コーナーを出て加速しながら白線を乗り越えたときに、後ろのタイヤのグリップを失ってしまった。チームには本当に感謝したい。僕がすぐレースに戻り、1キロ経たずに先頭集団へ復帰できるよう助けてくれた」と話した。

 フルームは第1ステージ開幕直前の練習中にも落車し、体の右側を打っている。その後、第4ステージでは神経をすり減らしながらタイムを落としてゴールし、エトナ火山(Mount Etna)を上る第6ステージでも苦しんだ。この日のフィニッシュラインを通過した際の苦しそうな顔を見る限り、フルームの頭の中には総合優勝への不安がよぎっているようにも感じられた。

 それでもフルームは、総合首位に立つミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)と1分10秒差の9位と、射程圏内を維持している。三大ツール(グランツール)3連勝を狙うフルームは「また一日を乗り切ることができてうれしい。明日は本当にタフなステージになる」とコメントした。

 総合順位では、前回覇者であるチームサンウェブ(Team Sunweb)のトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)が16秒差の2位に、ミッチェルトン・スコットのエステバン・チャベス(Esteban Chaves、コロンビア)が26秒差の3位につけている。(c)AFP