【5月12日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は11日、頭部保護システムの「Halo」に新しく取り付けられたバックミラーに関して、視界を改善するために考案されたものであると説明し、エアロダイナミクスを向上させるものではないと強調した。

 F1で通算4度の世界制覇を誇るベッテルは、新しいバックミラーは視界を大幅に改善するのと同時にHaloの見栄えを良くするものであり、マシンの速度を追求するためのものではないと否定。

「後方のマシンが見にくいから変更したんだ。少し位置が変わったおかげで、リアウイングの下が少し見やすくなったよ。だから変えたんだ。見た目も良くなっていると思う。それでもHaloは格好悪いけど、前よりは少しましになっている」

 ベッテルはまた、今回の改良によってフェラーリがデザインの先駆者であることが示され、ほかのチームがアイデアを模倣するかもしれないと疑っており、「ここ数年間は、うちのチームが考案したものを、ほかのチームがコピーするのが流行になっているようだ。サイドポッドやバージボードのデザインなんか、ほとんどのマシンが僕たちのトレンドを追いかけている」と話した。

「それは僕たちが正しい方向に進んでいることの確証になる。チームにはツールも人材もそろっていて、最終的にはその確認作業が必要なんだ。それは全員が望んでいることだけれど、目の前には仕事が山ほど残っている」

 今週末の第5戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2018)に向けて、バルセロナのカタロニア・サーキット(Circuit de Barcelona-Catalunya)で行われた初日のフリー走行で、フェラーリがHaloに設置した新しいミラーは、最も創造的な新デザインであることが示された。マクラーレン(McLaren)も大幅に改良したフロントウイングを披露して注目を集めていた中、ベッテルは2回目のフリー走行で4位につけ、この結果にはある程度満足している様子だった。

「きょうの結果はOKだ。マシンのバランスにも、だいたい満足している。タイヤを変えたので、その状態を把握するという面では全体的にトリッキーな一日になった。僕たちもみんなも変わっていく必要があった。これからだね。改善は可能だ。すべてまとめることができれば、マシンも自分ももう少し向上できると思う。だから、きっと大丈夫だ。先のことは分からないけどね」 (c)AFP