【5月12日 AFP】ボスニア・ヘルツェゴビナの検察当局は10日、不法滞在の未成年者らをフランスへ送り、首都パリなどの観光地でスリをさせる人身売買のネットワークを運営していたとして8人を起訴した。

 当局によると、人身売買は2012~2015年に行われ、グループは300万ユーロ(約3億9000万円)近くの利益を上げていた。

 検察は声明で、組織犯罪、国際的な人身売買、文書偽造、マネーロンダリング、贈賄の罪で男8人を起訴すると発表した。

 男らはボスニアで女性や子ども、未成年者を雇ってフランスへ送り、公共の場や地下鉄、博物館で窃盗やスリをし、得た金銭をボスニアに送金するよう強要していた。また、彼らの身分証明書や旅券などを違法に取得していたという。

 これに先立ち、パリのボスニア大使館の元職員が捜査を受け、罪を認めて有罪判決を受けていた。

 容疑者らは全員まだ逮捕されておらず、その中には地方自治体の職員1人も含まれているという。(c)AFP