【5月14日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2018)は13日、男子シングルス決勝が行われ、大会第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)が6-4、6-4で第5シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)を下し、マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)通算3度目の優勝を飾った。

 長く将来のスター候補と目されてきたズベレフは、この日の勝利で今月末に開幕する全仏オープンテニス(French Open 2018)で大きな脅威になり得ることを証明。試合後には「最高の気分。これが最後にならないことを願っている。これからも成長を続け、勝利を重ねていきたい」と喜んだ。

 一方のティエムも準々決勝でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破り、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では同選手の11度目の優勝を阻む力がある数少ない選手の一人になるとみられているが、この日はズベレフにパワーで押され、苦杯をなめた。

 ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)、ナダル、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)、アンディ・マレー(Andy Murray、英国)と並び、マスターズを3度制した5人目の現役選手となったズベレフについて、ティエムは「ロジャーとラファを除けば、現時点では彼がおそらくベスト。彼の結果を見れば明らかだ」と語った。

 世界ランキングでは3位につけるズベレフだが、その才能とマスターズでの成功を四大大会(グランドスラム)の舞台では生かしきれておらず、去年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)で残したベスト16が最高成績となっている。

 ベースラインからの攻撃的なプレーに加え、エラーの数もティエムの21に対して12に抑えたズベレフにマノロ・サンタナ(Manolo Santana)の観客が送った声援を見れば、ブレークスルーが間近であることも明らかだが、本人は「どこでプレーしようが、クレーコートではラファが優勝候補だ。ローマ(イタリア国際<Internazionali BNL d'Italia 2018>)も彼が本命だし、それはパリ(全仏オープン)でも同じ」とコメントしている。(c)AFP