【5月12日 AFP】ジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2018)は11日、第7ステージ(ピッツォからプラーイア・ア・マーレ、159キロメートル)が行われ、ボーラ・ハンスグローエ(Bora Hansgrohe)のサム・ベネット(Sam Bennett、アイルランド)が最後のスプリント勝負を制し、三大ツール(グランツール)でキャリア初のステージ優勝を果たした。

 平坦コースで行われたこの日のレースで、ベネットは優勝候補に挙げられていたクイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のエリア・ヴィヴィアーニ(Elia Viviani、イタリア)にぴたりと食らいつき、最後の直線で差し切った。レースは最初から逃げが繰り返されたが、残り14キロメートルでアンドローニジョカットリ・シデルメク(Androni Giocattoli Sidermec)のダヴィデ・バレリーニ(Davide Ballerini、イタリア)がメイン集団に吸収されたのが最後となった。

 レースはヴィヴィアーニが今大会2度目のステージ優勝するとの予想通り、余裕のリードを築きながら隊列を引き連れ、絶好のポジションで最後の数キロメートルに突入した。しかし、ここでベネットがライバルに襲い掛かり、フィニッシュライン手前で地元ファンが応援するヴィヴィアーニを2位に抑え込んだ。ジロでステージ優勝を飾ったアイルランド勢は、1987年のステファン・ロッシュ(Stephen Roche)氏以来となった。

 バーレーン・メリダ(Bahrain-Merida)のニッコロ・ボニファジオ(Niccolo Bonifazio、イタリア)が、チームEFエデュケーションファースト・ドラパック(Team EF Education First Drapac p/b Cannondale)のサーシャ・モドロ(Sacha Modolo、イタリア)を制して表彰台に滑り込んだ。

 この日は主な優勝候補がスプリンターに主役の座を譲るなど総合順位に変動はなく、前日の第6ステージで2位に入りピンクジャージー(マリア・ローザ)を奪取したミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)が、集団で無難にフィニッシュして首位を維持。総合連覇を目指すチームサンウェブ(Team Sunweb)のトム・デュムラン(Tom Dumoulin、オランダ)が16秒差で同2位につけている。

 さらに10秒差の同3位にはミッチェルトン・スコットのエステバン・チャベス(Esteban Chaves、コロンビア)が続いている一方で、グランツール3連勝を狙うチームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)は、開幕スタートにづまずき現在はトップと1分10秒差の8位にとどまっている。

 12日に行われる第8ステージは再び山岳ステージに突入し、全長209キロメートルのレースの最後には17キロメートルに及ぶ平均勾配5パーセントのモンテヴェルジーネ・ディ・メルコリアーノ(Montevergine di Mercogliano)の峠が待ち受けており、総合優勝を目指すライバル勢にとっては厳しさが増すことになる。(c)AFP