【5月10日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2018)の男子シングルス2回戦で敗退が決まったノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)について、世界ランキング1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、同選手が再び最高峰のレベルに復活することを確信しているとの考えを示した。

 第1シードのナダルは9日、ガエル・モンフィス(Gael Monfils、フランス)に6-3、6-1で快勝したが、世界ランク12位のジョコビッチは過去3戦で1セットも落としたことがなかった同22位のエドモンドを相手に3-6、6-2、3-6で苦杯をなめ、今月末に控える全仏オープンテニス(French Open 2018)の開幕を前に再び早期敗退となった。

 いまも肘の手術の影響が残り、四大大会(グランドスラム)では2016年を最後に準々決勝を突破できていない30歳のジョコビッチについて、ナダルは「私は流れや勢いというものを強く信じている」とすると、「自分に勢いがあるときは、小さなことが味方してくれるが、自分に勢いがないときなどは、不利なことが起こってしまう」と語った。「ノバクは一歩ずつではあるが、しっかりと回復し、ふさいわしいレベルに戻ってこられると思う。彼が最高のレベルに戻ってこられることに関しては、まったく疑っていない」

 マノロ・サンタナ(Manolo Santana)で第1セットを奪われたジョコビッチは、全盛期のようなテニスで第2セットをあっという間に取り返し、このまま勝利へ突き進むかと思われたが、最終セットでは序盤に3本のブレークポイントのチャンスを逃し、そこからエドモンドを勢いに乗せてしまった。

 エドモンドが世界ランキング12位以上の相手から白星を挙げるのは今回が3度目だが、選手としてのステータスでいえば、この日のジョコビッチからの勝利が過去最高のものとなった。3回戦では第8シードのダビド・ゴフィン(David Goffin、ベルギー)と顔を合わせる。

 試合後「カイルの方が重要な場面で勝っていたし、自分は少しアンラッキーだった。カイルは間違いなく最高のテニスをしたと思う」と振り返ったジョコビッチは、「世界の終わりではない」「この競技を何年もプレーし、多くの成功を収めてきた。そのことについては常に感謝の気持ちを忘れないよう、自分に言い聞かせている。それと同時に、自分は誰かに強制されてプレーしているのではない。好きだからやっているんだ。そこが自分の強みを引き出せる部分だと思う」と付け加えた。(c)AFP