【5月9日 AFP】カナダ・モントリオール(Montreal)の仏語日刊紙ラ・プレッセ(La Presse)は8日、寄付金と政府支援に頼るNPO法人に鞍替えする方針を明らかにした。同紙は134年の歴史を誇る紙版を廃刊し、電子版に乗り出していた。

 ラ・プレッセは、ここ数十年で購読料と広告料からの収入が激減したことを受け、メディア部門における利益追求型のビジネスモデルは失敗したと宣言。存続のため、政府による「直接支援」や「慈善事業の理念」に基づく税制優遇措置といった後押しにも頼っているという。

 ラ・プレッセは当初、タブレット版を無償で公開し、オンライン広告の収入のみに頼って事業を継続する意向だったが、同紙の発行人は8日、定期購読者26万人を抱えるにもかかわらず、赤字続きだと述べた。

 一方で同紙の社長は、フェイスブック(Facebook)とグーグル(Google)が「カナダにおける広告収入の90%を吸い上げている」と指摘している。(c)AFP