【5月9日 AFP】シリア軍は8日夜、首都ダマスカス近郊に向けて発射されたイスラエルのミサイル2発を迎撃・撃墜した。国営シリア・アラブ通信(SANA)が報じた。一方、英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は、このミサイル攻撃で政府側の戦闘員9人が死亡したとしている。

 SANAによると、ミサイル2発はダマスカス南郊のキスワ(Kiswah)地区に向けて発射され、防空システムによって破壊された。SANAは先にキスワ地区で「爆発」があったと伝え、国営テレビは同地区での火災の映像を放映していた。

 シリア人権監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表はAFPに対し、ミサイルの標的はキスワ地区にあるレバノンのイスラム教シーア(Shiite)派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)とイランのものとされる兵器庫だったと述べた。

 ラフマン氏によれば、このミサイル攻撃によって、イラン革命防衛隊(Iranian Revolutionary Guard Corps)の隊員や親イランのシーア派民兵を含む政府側の戦闘員少なくとも9人が死亡した。

 一方、SANAは医療関係者の話として、爆発の結果、幹線道路で民間人2人が死亡したと伝えている。

 映像は、ミサイルの迎撃・撃墜による爆発とされる映像を放送するシリア国営テレビ。(c)AFP