【5月9日 AFP】イタリアの首都ローマで8日、バスが炎上して黒煙が立ち上った。公共交通機関がたびたび強い批判を浴びる同市で、バスの出火事故は今年に入って10度目。

 ローマの交通会社Atacによると、バスが黄色い炎に包まれる前に運転手が乗客全員を避難させており、負傷者は出なかった。

 現場は有名な「トレビの泉(Trevi Fountain)」にほど近く、市内でも最も観光客が多い一角。

 Atacと市当局は、出火原因について調査に乗り出したと発表。ただ、ローマではバスの出火事故が繰り返し発生しており、昨年も約30件起きている。

 地元メディアは、使用年数が平均で12年前後というバス車両や、頻繁に故障する路面電車の整備不良をたびたびやり玉に上げている。

 市民らは事故発生直後からソーシャルメディア上に皮肉交じりの投稿を行い、ツイッター(Twitter)では#Atacがトレンドの上位に入った。

 あるユーザーは「ローマではずっと前に、バスが炎上しても驚かなくなっている。何よりびっくりするのは、63番線のバスがたまにちゃんと来たときだ」と書いている。(c)AFP