【5月8日 AFP】南米ベネズエラの国会は7日、4月時点の物価上昇率(インフレ率、年率換算)が前年同月比1万3779%に達したことを明らかにした。ハイパーインフレがさらに加速した。ベネズエラのインフレ率は群を抜いて世界最高であると推定されていたが、今回の統計でそれが裏づけられた格好だ。

 世界一の原油確認埋蔵量を誇るベネズエラだが、国債は部分的なデフォルト(債務不履行)に陥り、国内では食品や医薬品の不足が深刻化している。

 外貨準備も落ち込むなか、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)政権は紙幣を刷り続け、通貨ボリバルはほとんど価値がなくなっている。

 インフレ率は、野党が多数を占める国会の財務・経済開発委員会(Finances and Economic Development Commission)が報告書の中で明らかにした。

 同委員会のラファエル・グズマン(Rafael Guzman)委員長は記者会見で「われわれは世界で最も高いハイパーインフレに見舞われた国にいる」と述べ、「通貨を安定させるために新たな財政・為替政策が必要だ」と訴えた。(c)AFP