【5月7日 AFP】米ロサンゼルスで開かれる夏恒例の野外音楽フェスティバル「FYF Fest」が、今年は中止されることになった。主催会社のゴールデンボイス(Goldenvoice)が6日発表した。長年にわたって活気のあるライブ音楽産業の中では珍しく、明らかにトラブルをうかがわせる事態となった。

 7月21日と22日に予定されていた「FYF Fest」には、米歌手ジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)や英ロックバンド「フローレンス・アンド・ザ・マシーン(Florence and The Machine)」などが主要アーティストとして出演することになっていた。

 主催会社ゴールデンボイスは声明で「チーム全体で何年もこのイベントに力を注いできたが、今年はフェスティバルの忠実なファンやロサンゼルスの音楽関係者の期待に沿えるイベントを提供できそうにない」と述べた。「FYF Fest」の代わりに出演予定だったアーティストのうち何人かのライブを個別に主催するとしている。

 声明では中止の決定に関する詳細には触れていないが、音楽サイト「ビルボード(Billboard)」は今年のチケットの売れ行きが良くなかったと伝えている。

 ゴールデンボイスが主催する別の音楽フェス「コーチェラ・バレー・ミュージック&アートフェスティバル(Coachella Valley Music & Arts Festival)」は、今年は米歌手ビヨンセ(Beyonce)が出演するなどトップアーティストによるパフォーマンスや、来場するセレブたちとそのファッションによって世界的に知られている。米音楽業界誌「ポルスター(Pollstar)」によると、4月に2週間の週末にわたってカリフォルニア州の砂漠で行われた「コーチェラ」は約1億ドル(約110億円)以上の収益を上げたという。(c)AFP