【5月4日 AFP】インドで3日にかけて発生した猛烈な砂嵐などによる死者が140人を超えた。当局は4日、今後も異常気象が予測されており、死者数が増える恐れがあるとして警戒を呼び掛けている。

 猛烈な砂嵐により、これまでに北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州、ウッタラカンド(Uttarakhand)州、パンジャブ(Punjab)州、西部ラジャスタン(Rajasthan)州で121人が死亡。また、推定4万回の落雷をもたらした激しい雷雨で、南部では21人が死亡した。

 ウッタルプラデシュ州とラジャスタン州では、最大風速36メートルの砂嵐で数千人の家屋が倒壊した。

 ウッタルプラデシュ州アグラ(Agra)のある住民はAFPに対し、「眠ることができなかった、砂嵐が再び襲ってきたらと心配していた。警戒して、あらゆるものを固定するなどしたが、自然の猛威にはかなわない」と話した。

 インド気象当局は、5日にさらに広い範囲が嵐に見舞われる恐れがあると警告している。また、南部テランガナ(Telangana)州の災害対策当局者によれば、不安定な天気は南部地域でも続くとみられている。

 インドでは毎年、数千人が嵐と雷で死亡しているが、今回の砂嵐はここ数十年で発生した嵐の中でも最も激しいものの一つだという。(c)AFP