【5月4日 AFP】FIA世界耐久選手権(WEC)にトヨタ(Toyota)からフル参戦するフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)は3日、開幕戦のスパ・フランコルシャン6時間レース(Total 6 Hours of Spa-Francorchamps)で練習走行に臨み、ルマン24時間耐久レース(Le Mans 24 Hour Race)が今季の最優先事項であると公言した。

 2005年と2006年にフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で総合優勝を飾り、マクラーレン(McLaren)のドライバーとして今季4レースを終えた現在、総合順位で6位につけるアロンソは、ベルギーの大手新聞社ル・ソワール(Le Soir)に対し、「自分の優先事項はルマンに出場すること。最高のレースだ」とすると、「今季のF1で力を抜くつもりはないが、今はルマンに出場する機会がある。このチャンスを無駄にするつもりはない」と語った。

 英国出身の元F1ドライバーであるグラハム・ヒル(Graham Hill)氏に続き、アロンソは世界三大レースと呼ばれるF1のモナコGP(Monaco Grand Prix)、インディカーシリーズのインディアナポリス500(Indianapolis 500)、そしてルマン24時間で「三冠」を獲得するという史上2人目の快挙達成を目指している。昨年はホンダ(Honda)からインディ500に出場し、エンジントラブルで途中リタイアを余儀なくされたものの、果敢な走りを披露して大勢の米国ファンを獲得した。

 アロンソはWECでレースに臨む際には、F1での本能を制御することを覚える必要があるとしており、「F1ではすべてにおいて全速力が要求されるけれど、ここ(スパ)ではブレーキングに関してなど、逆のことが求められる場合がある」と説明した。

 5日に決勝が行われるスパ6時間レースには、アロンソのチームメートであるセバスチャン・ブエミ(Sebastien Buemi)と中嶋一貴(Kazuki Nakajima)を含め、39人のドライバーが出場する。(c)AFP