【5月4日 AFP】世界卓球選手権(2018 World Team Table Tennis Championships)団体戦に出場している北朝鮮と韓国の女子チームは3日、準々決勝で対戦することを回避し、南北合同チームとして準決勝に臨むことになった。両国の外交的融和を背景に、両チームが同日の午前中に予定されていた試合で戦わないことを申し出た今回の動きについて、卓球界も大歓迎している。

 国際卓球連盟(ITTF)はこの日、韓国と北朝鮮が準々決勝で対戦する代わりに合同チームを結成し、4日に行われる準決勝に臨むことを承認したと発表。「両チームから、準決勝で合同チームを結成したいとの申し出があった。日本との準決勝は4日の午前11時(日本時間:同日午後6時)から行われる」と述べた。また、今回の合同チーム誕生は「北朝鮮と韓国の各代表チームとITTFの三者」によって決まり、今大会に出場している各国代表団から「スタンディングオベーション」を受けたとされている。

 北朝鮮と韓国のスポーツを通じた雪解けは、今年2月に開催された平昌冬季五輪の開会式での合同入場行進と、アイスホッケー女子の南北統一チーム結成がきっかけとなり、今回も新たな展開を迎えた。前週には北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領が南北首脳会談に臨み、両国の外交関係は歴史的な和解に突き進んでいる。

 卓球の南北合同チームは千葉で開催された1991年大会でも結成されており、この時は見事に女子団体のタイトルを獲得している。(c)AFP