【5月2日 AFP】イタリアサッカー連盟(FIGC)コミッショナーのロベルト・ファブリチーニ(Roberto Fabbricini)氏は1日、同国代表の新監督に、現在ロシア・プレミアリーグのFCゼニト(FC Zenit)を指揮するロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)氏が就任することで基本合意したと発表した。

 ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙は「きのう(4月30日)、ローマでロベルト・マンチーニと会談した。ゼニトとの関係を終了し、代表チームの監督になる準備ができたと言っていた」「ロシアリーグが終わる5月13日から金額や詳細について話し合うことで合意している。何も決定していないと言っておく。マンチーニに対しては、FIGCには予算があるとはっきり伝えた」とするファブリチーニ氏の言葉を伝えている。

 先日にカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)氏が新監督就任を固辞したと報じられた中、現在53歳のマンチーニ氏は先月30日夜、副コミッショナーのアレッサンドロ・コスタクルタ(Alessandro Costacurta)氏、チームマネジャーのガブリエレ・オリアリ(Gabriele Oriali)氏とローマで2時間以上にわたり会談したとされており、ガゼッタ・デロ・スポルトは、FIGCが同氏に2020年までの2年契約、年俸400万ユーロ(約5億3000万円)を提示したと伝えた。FIGCの新監督とスタッフの予算は、年500万ユーロ(約6億7000万円)と定められている。

 マンチーニ氏は同日にラジオで「イタリアは世界で最も重要な国の一つなので、代表チームを指揮するのは名誉であり誇りに思う」とコメントしている。

 指導者としての17年間でマンチーニ氏は、イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)でリーグ3連覇を達成すると、2012年にはイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)に44年ぶりのリーグタイトルをもたらした。また、インテル、フィオレンティーナ(Fiorentina)、ラツィオ(SS Lazio)の3クラブでイタリア杯(Italian Cup)制覇を果たしている。

 現役時代はラツィオやサンプドリア(Sampdoria)で活躍したマンチーニ氏は、イタリア代表ではレギュラーの座を勝ち取ることはできなかったものの、10年間で36試合に出場し、4得点を記録している。

 昨年11月にスウェーデンとのプレーオフに敗れて60年ぶりにW杯出場権を逃し、ジャンピエロ・ヴェントゥーラ(Giampiero Ventura)前監督を解任して以来、指揮官の座が空位となっているイタリア代表は現在、U-21代表監督のルイジ・ディ・ビアジョ(Luigi Di Biagio)氏が暫定的に指揮を執っている。(c)AFP