【5月2日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)準決勝第2戦を控えるASローマ(AS Roma)の選手が2日、第1戦の試合前にローマファンの襲撃を受けて重傷を負ったリバプール(Liverpool FC)のサポーター、ショーン・コックス(Sean Cox)さんへのメッセージがつづられたシャツを着て練習した。

 リバプールが5-2で勝利した第1戦の試合開始前、アイルランド出身で53歳のコックスさんは、試合会場となったリバプールの本拠地アンフィールド(Anfield)の外でローマのフーリガンに襲撃され、現在も病院で危険な状態にある。ローマのエウゼビオ・ディ・フランチェスコ(Eusebio Di Francesco)監督は「ショーン・コックス、そして彼の家族に寄り添っている」とコメントした。

 リバプールのユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督は、「フォルツァ(頑張れ)、ショーン」とつづられたシャツを着たローマの振る舞いを賞賛し、「アンフィールドでの練習で(1989年に起きたヒルズボロの悲劇<Hillsborough Disaster>で亡くなった)96人を哀悼し、献花したローマの姿勢は素晴らしかった」と語っている。

 2日の第2戦では5000人のリバプールサポーターがイタリアに渡るものとみられており、同様の悲劇が繰り返されないよう、ローマには3000人の警官隊が配備される。「二つのチームは、この場に立つのにふさわしいサッカーをしており、相手に最大限の敬意を払っている」と述べたクロップ監督は、2日の試合が正しい雰囲気の中で行われることを望んだ。

「暴行事件について言及すること、ショーンの家族へのサポートを示したことは素晴らしいことではあるが、この美しい街で行われるあしたの試合は、誰もがスタジアムまで歩いてくることができ、激しくファンタスティックなサッカーを楽しみにしてくれたらと思う。そうなることを切に願っている」(c)AFP