【5月2日 AFP】ブラジル最大の都市サンパウロ(Sao Paulo)中心部で1日未明、24階建てのビルが大規模な火災により崩壊し、少なくとも3人が行方不明となっている。当局によるとビルにはホームレスの家族が多数、無断で暮らしていた。

 火の勢いは激しかったものの、犠牲者の情報は現在のところ1人がほぼ確実に死亡したのみとされている。消防当局はAFPの取材に対し「行方不明者は3人前後で、うち1人は死亡した可能性が非常に高い」と説明。「建物内に何人いたのかが分からないため、焼け跡からさらに多くの犠牲者が見つかるかどうかは分からない」と述べた。

 消防当局によると、1日午前1時30分(日本時間同日午後1時30分)ごろに火災の通報があり、消防隊が出動。火の手は数分で建物の約5階分に広がり、15~20分後には建物が崩壊した。

 ブラジル経済の中心地であるサンパウロは、中南米地域で最大の人口を抱える一方、住民の経済格差が非常に大きい。同市では貧しい家庭の多くが利用されていない建物に無断定住したり、空き地のテントや小屋で生活したりしており、富裕者層地域に隣接して暮らす場合もある。(c)AFP/Johannes MYBURGH