【5月1日 AFP】米国防総省は4月30日、2017年に米軍内で報告された性的暴行の件数が前年比で10%増加していたことを明らかにした。以前より気後れせずに被害を報告する傾向が強まったことが事件数急増の原因とみられている。

 国防総省の性的暴行予防・対策室(SAPRO)によると、調査対象となった2016年末から2017年末にかけて米軍内で報告された性的暴行事件は6172件から6769件に増加した。この間、米軍内の女性の割合は16%から16.3%にわずかに上昇している。

 暴行被害の報告で最も大きな増加率を示したのは海兵隊の14.7%。海軍で9.3%、空軍で9.2%、陸軍で8.4%となっている。

 SAPRO代表を務めるアン・バークハート(Ann Burkhardt)司令官は「性犯罪を軍から撲滅する努力を続けていく」と述べ、「(性的暴行を)報告しようとする意思が生まれるということは、10年にわたって被害者支援と犯罪捜査、そして軍法会議に力を入れてきた成果だ」との考えを示した。(c)AFP