【5月1日 AFP】米入国を目指していた中南米出身の移民から成る「キャラバン(旅の一団)」のうち、少なくとも150人が4月29日、メキシコ北部の対米国境の町にたどり着いた。移民らは米国での難民認定申請を強く求めている。

 3月25日以降、中米出身者ら1000人以上が「キャラバン」を組んでメキシコ南部の国境から米国境に向かって移動しており、今回、メキシコ・ティフアナ(Tijuana)にたどり着いたのはその一部。4月29日には米国側から国境警備隊が移民を監視している姿も確認できた。

 エルサルバドルから2人の孫を連れてやって来たという女性(52)はAFPの取材に対し、「私たちは今も、難民だと認めてもらう必要があるんです。米政府に門戸を開いてもらいたい」と話し、「一番心配なのは孫たち。2人と引き離されるのは嫌です」と続けた。

 中にはホンジュラス国歌を歌っている人々もおり、そのうち約30人が国境の壁をよじ登り、移民の苦しみについてシュプレヒコールを上げていた。

 キャラバンのまとめ役を務める活動家団体「Pueblo Sin Frontera(国境なき人々)」のイリネオ・ムヒカ(Irineo Mujica)氏は、「私たちは米国の大統領に言いたい。私たちは犯罪者でもテロリストでもない。私たちが安心して生きていける機会を与えてほしい」と話した。(c)AFP