【5月1日 AFP】米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルスFC(Los Angeles FCLAFC)は30日、本拠地バンク・オブ・カリフォルニア・スタジアム(Banc of California Stadium)のこけら落としとなった試合で、同性愛者を差別するチャントが行われたことを受け、サポーターに対して同様の行為を自粛するように強く要請した。

 LAFCが勝利した29日のシアトル・サウンダーズ(Seattle Sounders)戦では、ゴールキックの場面で観客席の一部から、メキシコの国内リーグではおなじみとなっている「プート(puto、売春夫の意味)」の大合唱が起こった。この言葉は、国際サッカー連盟(FIFA)から同性愛者に対する差別用語とみなされている。

 LAFCの会長兼オーナーのトム・ペン(Tom Penn)氏と、同クラブの独立ファンクラブで会長を務めるジョセフ・ツァハー(Josef Zacher)氏は、問題のチャントをやめるように求める共同声明を出し、「ゴールキックの際に行われた攻撃的なチャントは間違っており、われわれが主張するものではない。ファンとサポーター全員に対し、バンク・オブ・カリフォルニア・スタジアムでこのような行為が撲滅されるよう、お互いに責任をもって協力することを求める」と述べた。

 声明ではまた、今後このようなチャントに加わったことが指摘されたファンに対して、スタジアムからの退去を求めると同時に年間メンバーシップを取り消すとしている。

 元米国代表指揮官で、イングランド・プレミアリーグのスウォンジー・シティ(Swansea City)を率いた経歴を持つボブ・ブラッドリー(Bob Bradley)氏が監督を務めているLAFCは、2018年シーズンの開幕7試合で勝ち点15を記録する素晴らしいスタートを切っており、ウエスタンカンファレンスで現在2位につけている。(c)AFP