【4月30日 AFP】韓国の7個のスポーツ団体が、今夏インドネシアで行われる第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)で、北朝鮮との合同チーム結成を検討していることがわかった。30日、大韓体育会(KOC)の関係者が明かした。

 双方の外交関係が急速に進展する中で行われた27日の南北首脳会談では、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領が団結を示すべく、「18年アジア大会をはじめとした国際競技に共同で出場する」ことに合意した。

 この文言が合同チームの結成を指すのか、それとも2月の平昌冬季五輪などのように、国際大会の開会式でそろって入場行進を行うことを指すのかはまだはっきりしていないが、KOCの広報はAFPに対し、「バスケットボール、柔道、カヌー、体操、卓球、ボート、軟式テニスを統括する国内団体が関心を示している」と明かした。ただし、それ以上の詳しいことはまだ議論されていないという。

 韓国統一省はこの件についてコメントを発していないが、近日中に双方の実務者間で協議を行うと話しており、そこでアジア大会への合同チーム派遣が話し合われる可能性はある。

 団体によっては先行して行動を起こし、アジア大会について独自案を示しているところもある。韓国カヌー連盟(KCF)は30日、「仮に合同チームを結成しても、現在いる選手たちになんら影響はない」ことを理由に、韓国代表チームがないドラゴンボートで合同チームを結成し、ソウルの漢江(Han River)と平壌の大同江(Taedong River)で公開練習を行う案を示した。

 平昌冬季五輪のアイスホッケー女子で南北合同チームが結成された際には、政治的な目的のために韓国の選手の五輪に出場する機会が奪われることに対して、大きな反発が起こった。

 第18回アジア競技大会は、インドネシアのジャカルタとパレンバンで8月18日から9月2日にかけて行われる。(c)AFP