【4月30日 AFP】フィリピンの首都マニラに設置されていた、第2次世界大戦(World War II)中の旧日本軍の慰安婦を象徴する女性像が撤去され、これを受けて女性像の支持団体らが29日、抗議した。

 問題になっているのは、目隠しされた女性のブロンズ像。今年1月、在比日本大使館から約2キロ離れた同市湾岸沿いの遊歩道に設置された際、日本側は「極めて残念」と懸念を表明していた。

 マニラ市当局は、像は下水道と歩道橋の設置事業の一環で27日に撤去されたと説明。

 これに対し、いわゆる「慰安婦」問題を訴える団体は、この像をめぐる日本側の不満をフィリピン側が聞き入れたのではないかと指摘している。

 大戦中、フィリピンを占領していた日本は、今ではフィリピンの重要な投資国、貿易相手国、援助国となっている。

 これについてマニラの公共事業省からのコメントは得られておらず、また在比日本大使館にも電子メールで取材を申し込んだが現時点で回答はない。(c)AFP