【4月30日 AFP】18F1第4戦アゼルバイジャンGP(Azerbaijan Grand Prix 2018)は29日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)がクラッシュの頻発する波乱のレースを制し、今季初勝利を挙げるとともに総合争いでもトップに立った。

 単純なスピード不足に苦しんでいたハミルトンだが、レース全体が混乱する中でマシンをうまく操り、幸運も味方につけて7戦ぶりとなる通算63勝目を挙げた。

 ポールポジションからスタートしたフェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は優勝に近いところにいたが、2回目のセーフティーカー導入後にバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)を抜こうとしてタイヤをロックさせてしまい、コースアウトした。

 しかし、これで優勝は間違いなしかに思われたボッタスも、直線上の金属片が原因で右のリアタイヤが突如パンク。その隙にハミルトンが抜き去り、久しぶりに表彰台の一番上に立った。

 ドライバーズランキングでベッテルを4ポイント上回る首位に浮上したハミルトンは「正直に言って、いろいろな感情の入り乱れるレースだった。勝利にふさわしいのはバルテリだったし、セバスチャンも素晴らしい走りをしていた。きょうの自分は非常に幸運で、だから自分がここにいるのは少し違和感がある」とコメントした。

 2位はフェラーリのキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)で、3位はフォースインディア(Force India)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)だった。オーバーランしたベッテルはレースを続行して4位に食い込んだ。

 以下、ルノー(Renault)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)、ザウバー(Sauber)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)、マクラーレン(McLaren)のフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)、ウィリアムズ(Williams)のランス・ストロール(Lance Stroll)、マクラーレンのストフェル・バンドーン(Stoffel Vandoorne)と続き、トロ・ロッソ(Toro Rosso)のブレンドン・ハートレー(Brendon Hartley)が10位に入賞してF1初ポイントを獲得した。

 レースはアクシデントによってたびたび寸断され、レースを通じて競り合っていたレッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)とマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は、4位争いをしていたレース終盤にチームメート同士で接触した。シーズン中2番目に長いサーキットでの過酷なレースは、この2人の他にも複数のリタイアを出して終わった。(c)AFP