【4月28日 AFP】自転車ロードレースに参戦するチームスカイ(Team Sky)は27日、クリス・フルーム(Chris Froome、英国)が来月4日から27日まで開催されるジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2018)に出場すると発表した。フルームは現在ドーピング疑惑をかけられているものの、三大ツール(グランツール)で3大会連続の優勝を目指している。

 昨年のツール・ド・フランス(2017 Tour de France)と同9月に行われたブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2017)で歴史的な同年2冠達成を成し遂げたフルームは、ジロ制覇に臨んですぐにツール連覇を目指すことは大きなリスクになると認めているものの、出場を断念すれば残りのキャリアで後悔することになると述べた。

 フルームは2010年大会以来初めてイスラエルの首都エルサレム(Jerusalem)で開幕する今年のジロについて、「ジロは特別で歴史あるレースだ。約10年ぶりに出場することを楽しみにしている。今シーズンは例年と違い、いつもより早くピークに達するように調整している。しかし、3大会連続のグランツール制覇を目指すことは、自分にとって新たなモチベーションになっている」とコメントした。

「もちろん、ツールの前にジロに出ることはリスクにつながる。だけど、ここで出場しなければ残りの人生で後悔し続けることになる」

 現在32歳のフルームは、昨年のブエルタで実施された検査において、高レベルのぜんそく薬「サルブタモール(Salbutamol)」が検出されたことが発覚し、国際自転車競技連合(UCI)の独立機関である反ドーピングユニットと法的及び科学的な対立に直面している。

 自身もしくはチームが不正行為を行っていることを否定しているフルームは、検査について言及し、「自分も大きな問題として認識している。以前から話している通り、この問題の早期解決を図るために、私はチームと一緒に全面的に協力する。その一方で、レースにも専念して、マリア・ローザ(ジロの優勝者に与えられるピンクジャージー)を勝ち取りたいと思っている。しかし、レースがどれほど難しいかについて、自分はいかなる思い込みもしていない」と語った。(c)AFP