【4月27日 AFP】数多くのアカデミー賞(Academy Awards)受賞作品の製作に携わった米映画界の大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏のセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)や性的暴行疑惑を追及し、ピュリツァー賞(Pulitzer Prize)を受賞した米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の女性記者らを描いた映画が製作されることが明らかになった。

 ハリウッド専門ニュースサイト「デッドライン(Deadline)」の報道によると、米俳優ブラッド・ピット(Brad Pitt)の製作会社プランB(Plan B)とアンナプルナ・ピクチャーズ(Annapurna Pictures)が映画化の権利を獲得。ニューヨーク・タイムズも26日になってこれを認めた。

 映画の内容は、ワインスタイン氏の疑惑を追及したジョディ・カンター(Jodi Kantor)記者とミーガン・トゥーイー(Megan Twohey)記者の取材や報道を時系列に追うものになるという。一連の報道により2人は米誌ニューヨーカー(New Yorker)のローナン・ファロー(Ronan Farrow)氏ともに、米新聞界最高の栄誉とされるピュリツァー賞を受賞した。

 昨年10月に両メディアで告発記事が発表されて以来、100人以上の女性がワインスタイン氏からセクハラや性的暴行を受けたことを公に告発。セクハラ告発運動「#MeToo(私も)」が巻き起こり、影響力のある数々の男性が職や名声を失った。

 その後ワインスタイン氏は妻と離婚し、現在はロンドン、ロサンゼルス、ニューヨークで警察当局の捜査対象となっている。さらに多くの民事訴訟を起こされた上、共同創業した制作会社は破産法適用の申請に追い込まれた。

 自身の疑惑がニューヨーク・タイムズで最初に報じられた時、ワインスタイン氏は地元メディアに対し「ストーリーはとてもいい、私が映画の権利を買いたい」と語っていた。(c)AFP