【4月27日 AFP】イングランドサッカー協会(FA)は26日、聖地ウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)が買収提案を受けていることを明かし、米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のチームが英ロンドンに長期的な地盤を築く可能性が高まった。

 買収を提案したのは、イングランド・チャンピオンシップ(2部)のフラム(Fulham)を所有し、NFLのジャクソンビル・ジャガーズ(Jacksonville Jaguars)のオーナーでもあるシャヒード・カーン(Shahid Khan)氏。5億ポンド(約760億円)の買収案を提案しており、3か月以内に手続きを完了させる意向を示している。

 英夕刊紙イブニング・スタンダード(Evening Standard)によると、カーン氏とFAのマーティン・グレン(Martin Glenn)最高経営責任者(CEO)は、ウェンブリーを初めて外資に移譲することでおおむね合意しているという。

 買収完了の時期について問われたカーン氏は「今から2、3か月後の秋口、8月に契約をすべてまとめることを目標としている」と答えた。FA側にも利が多い今回の買収案は、26日に行われる理事会に提案される見通し。FAは声明で「ウェンブリー・スタジアムを購入したいというオファーを受け取っているのは事実だ」と認めている。

 イングランド代表がホームとして使用する9万人収容のウェンブリーは、FAが7年7億5700万ポンド(約1150億円)を投じて改修し、2007年に再オープンした。(c)AFP/Steven GRIFFITHS