【4月27日 AFP】スウェーデンサッカー協会(SvFF)は26日、2016年に同国代表から引退したFWズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)はW杯ロシア大会(2018 World Cup)に出場しないと明言し、数週間続いた同選手をめぐる臆測に終止符を打った。

 これまでイブラヒモビッチは何度も復帰を示唆していたが、代表チームのマネジング・ディレクターを務めるラーズ・リヒト(Lars Richt)氏はこの日、「火曜日(24日)にズラタンと話をした。彼は代表への気持ちは変わらないと言っていた。ノーということだ」と発表した。

 米メジャーリーグサッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)に所属するイブラヒモビッチは、18日に米ABCテレビのトーク番組「ジミー・キンメル・ライブ!(Jimmy Kimmel Live!)」に出演。自信家で知られる同選手は、番組内で「俺がいなければW杯ではない。俺はW杯に行く。イエスだ」とコメントするなど、ロシアでプレーするために代表引退を撤回するかもしれないとファンに思わせぶりな態度を示していた。

 イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)では故障に悩まされたイブラヒモビッチは、数多くのスター選手の後を追って欧州から米国に渡っており、先月にはW杯について考える前にMLSでのキャリアを築くことに集中したいと話していた。

 また、2006年のドイツ大会で初めてW杯に出場し、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)後に代表を引退している36歳のイブラヒモビッチは15日、「俺がW杯でプレーする可能性はとてつもなく高い」とツイート。その後、スウェーデンのメディアに対して「確率は高い。だがそれは必ず起きるという意味ではない」と語っていた。

 しかし、イブラヒモビッチは数週間前にスウェーデンのブックメーカー「Bethard」のグローバルアンバサダーに就任していたため、W杯に関する思わせぶりな態度は広告戦略にすぎないとするコメンテーターもいた。

 スウェーデンの国営放送スウェーデン・テレビ(SVT)で解説者を務めるダニエル・ナンスコーグ(Daniel Nannskog)氏は、「すべては米国における彼のブランド構築を狙ったものにすぎない」と話している。(c)AFP/Pia OHLIN/Ilgin KARLIDAG