【4月26日 AFP】シリア反体制派の支配地域である北西部イドリブ(Idlib)で25日、空爆を受け3年にわたって閉鎖されていた市内のメインスタジアムが再開し、サッカーの親善試合が行われた。イドリブでは現在もバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権による激しい空爆が続いている。

 イドリブはイドリブ県の県都で、様々な武装勢力が集結している中、現在は国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の前支部を中心とする反体制派連合「タハリール・シャーム(Tahrir al-Sham)」が大部分を支配している。

 スタジアムの修復は表面的なものにすぎず、非公式の試合をするのがやっとだが、この日の試合では反体制派支配地域で救助活動を行う団体「ホワイト・ヘルメット(White Helmets)」とイドリブの大学チームが対戦した。

 ホワイト・ヘルメットのヤフヤ・アルヤ(Yahya Arja)イドリブ支部長によると、スタジアムは「同地を意図的に標的にした空爆」によって大きな損害を受けたものの、両チームがスタジアムの基本的な修復を手伝い、「みんなでグラウンドから電線を撤去し、窓とドアを新しく設置し、がれきを除去した」という。

 スタジアムの再開は選手やファンたちにつかの間の安心と誇りを与えているという。(c)AFP